兼業コメ農業8代目のつぶやき。日本の農業について、考える。
昨年2月、木村秋則さんの講演会に参加し、
自然栽培(無農薬無肥料の栽培方法)に対して、敬意と憧れを持った。
昨年6月、我が家の全くの耕作放棄荒地スペースを借りて畑を作った。窒素(農作物の栄養分)を土に定着させるため、大豆と小豆を、植えてみた。
今年3月、豆の根っこと根粒菌の働きで
土が深くまで柔らかくなっている事を
土を耕してみて実感している。💡
これから夏にかけて、この畑を用いて、
無農薬無肥料の自然栽培で育てた農作物を収穫し、焼いて食べる事を目標とします(*´ω`*)
「余談:兼業コメ農家(8代目)つぶやき」
日本の農業従事者の平均年齢は66歳です。
わたしが住む辺りの実情を話します。専業の農家さんは殆どいません。
公的年金や、他の仕事と合わせて、代々続く田畑を継承する事を使命としてやっている一人親方の方々が殆どです。
実際問題、農業単体で飯を食べ、家族を養えるほど現実は甘くなく、1h500kg程度しかとれないお米を、仮に300円/kgで売っても15万にしかなりません。
それを作るのに、1台300万もするコンバインを使い、肥料や農薬に何十万も使い、毎日朝晩の田畑の草取りや水管理が待っています。(とんでもない参入障壁です)
今の農業従事者の大多数が【86歳】となる20年後、わたし位の世代の方々が、農業にまったく興味を持たなければ、この辺は、耕作放棄地まみれになります。
ということは、日本中の同じような地域が、同じ道を辿ることと思います。そして日本に流通する日本産農作物のシェアは圧倒的に減ってしまうでしょう。
逆にいうと、(安心安全高品質が売りの)日本産農作物の価値は、供給減と世界的な需要増加(世界人口が増える為)に比例し、価格が釣り上がる、という可能性も秘めています。
しかしながら、戦後田舎を持たない世帯など、耕作できる土地を自ら持っておらず、農機具やらをまるで持っていない方々が、全くの0から農業やるぞ!といって始めるのは、参入障壁が高く、現実、難しい…。
(この辺はビジネスチャンスになるのかな?)
小規模兼業農家となる事の、利点を述べます。このご時世、小規模であっても、とれた作物をネットを使って売ることで、多少のお小遣い程度にはなります。
なにより「自分で育てた農作物」という体験付加価値は、何ものにも代え難い「安心」と「美味しさ」に代わること、と思います。
「これまで以上に輸入農作物に頼れば問題ないし、別に日本の農業がどうなろうと関係ないもん!いいじゃん!」
と言われれば、そこまでなのですが、
わたしは、だれがどんな工程で作ったのかわからない農作物を、自分の家族に対して、なるべく食べさせたくありません。
なにより、8代前のひいひいひい曾祖父さんあたりに申し訳が立たないので、農業と関わりながら、これから生きるのが使命なんだと、今は、感じています。
20年経っても、まだ45歳なので、中長期的視点を持って生きてゆきたいです。
おわり。